2017年05月31日

PCG-C1シリーズの液晶パネルの偏光板を張り替えました(ビネガーシンドローム?)

2019/03/25: Update: 接着剤が付いていないタイプの偏光板シートを使ってみました。
2019/03/27: 内容をアップデートして、Youtubeにも関連動画をアップしました。
https://youtu.be/m35KRGdVvCs
2019/12/31: Update: 接着剤タイプの偏光フィルムを張るときに中性洗剤の溶液を使用してみました。
2020/04/04: Update: 中性洗剤の溶液使用のアップデートです。
2020/05/12: Update: 偏光フィルムの入手先をアップデートしました。

20世紀の終わり頃はまだ日本のPCメーカーは元気でした。SONYのPCG-C1シリーズはそのデザイン、サイズ、軽さが、心をウキウキさせるマシンでした。私もPCG-C1VJを購入しましたが、電池での実稼働時間の短さ(当時はそんなもん)や動きのモサモサ感が有り、あまり長くは使用せず、手放してしまいました。
5年くらい前の事です。シリーズ中盤のPCG-C1XF、XGなどはPentium IIの400MHzが載っており、現在でも特定の用途であれば実用的に使えるのではないかと思い立ち、昔のワクワク感を思い出そうと(歳ですね)ヤフオクで探してみました。さすがに完動品・美品になると収集家向けでしょうか、数万円で売られていましたが、不動・破損品、部品取りとして売られているジャンク品はかなり安いので数台集めてみました。使える部品を組み合わせると、シメシメ、動くのができました。昔の様にWin2000を入れ、HDDをSSDに交換すると起動時間も短く、OSはキビキビ動きます(でもブラウザは使いものになりません)。残念ながら、その後継のPCG-C1VシリーズはCPUがクルソーになって、モサモサにしか動きません。PCG-C1Mシリーズはスペック的にはアップしていますが、筐体がそれまでのマグネシューム合金からプラスチックに変更になり、液晶とキーボードが徹底的にコストダウンされたようです。筐体はフニャフニャで簡単に壊れ、共通の故障として、液晶はラインが走り、キーはグループで反応しなかったりします。3台の故障品を入手しましたが、結局一台もまともに使えるようにはなりませんでした。
最終的にPCG-C1F/Gを中心にヤフオクで十数台のジャンク品を購入し(ほとんど病気)、4台を完動品にすることができ、アマチュア無線のEMEや衛星通信用のアンテナの方向自動制御、シリアル通信のモニター、データロガー等の専用機として十分に実用に使えていました。PCG-C1VJの一台も完動品ができ、大容量のHDDに変えて家庭内サーバーとしてしばらく使いました。小型で、机の隅に置いても邪魔にならないのが使いやすいです。
ところが、1〜2年経過したある日、液晶パネルを開いてみると、液晶の右下の一部がササクレ、溶けた、ただれたようになっているではありませんか(ゴム足が溶けるのは以前から有名でしたが…)。クリーナーやエタノールで拭いても全く取れません。また、酸っぱい匂いがします。

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液晶パネルは他にも使えそうなものが数枚有ったハズなので交換しようとしたら、他の液晶パネルも大なり小なり同じように発症しています。他の実用機として使用していた一台を除き、全滅です。ジャンク品を購入した時点では一台もこんな不具合は無かったのに、ここ1年くらいで95%が発症したことになります。

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こんなに全面が侵されている液晶パネルも数枚有ります。また、酸っぱい匂いは酸性のガスなのか、マグネシューム合金のカバーの内側が腐食しているのも有ります(写真クリックで拡大できます)。保存状態が悪かったのか?
これからもPCG-C1F/Gを完動品として保存しておきたかったのに、そのためのスペア部品も確保していたのに、液晶パネルが全滅ではどうしようも有りません。その後ヤフオクで出品されているPCG-C1シリーズも液晶パネルがササクレ、溶けているものが多く有ります(世界同時に発症?)。本当に残念でなりませんでした。
それから2年くらい経過して、少し暇な時間ができた時にハット思いついたのは、実は表面の偏光板を張り替えできるのでは?実験台にできるパネルは何枚も有ります。結果は成功でした。偏光板は市販の片面に接着剤が付いている偏光板フィルムを使用しました。25cm X 25cmなら東急ハンズや他のネット通販で買えます。
まず、分解する前に、PCを立ち上げ、新しい偏光板フィルムの接着剤が付いた方を液晶パネル側にして透かして見てみます。回してみると、明るくなったり、暗くなったりしますが、画面が一番明るく見える角度が正しい角度です。パソコンの液晶パネルの偏光角度は斜め45度になっているのが多いようです(水平、垂直のも有ります)。購入した偏光板フィルムは偏光面が辺と平行(直角)になっていました。25cm X 25cmの大きさから斜めにカットしたので一枚分しか取れません。カットのサイズは液晶パネルのガラス板よりわずかに小さくした方が良いです。PCG-C1XF/Gの画面は小さいので良いですが、大きな画面のパソコンではかなり大きな偏光板フィルムを購入する必要がありそうです。
マシンを分解して液晶パネルを取り外し、表面の偏光板フィルムを剥がすと下は薄いガラス板です。固い偏光板フィルムと強力な接着剤、薄いガラス板なので恐る恐る剥がしました。残っている接着剤を溶剤(無水エタノールを使用)を使ってきれいに取りました。

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偏光板フィルムを張り付ける前に、ダイソーからA4サイズの液晶パネル保護フィルムをたくさん買ってきて、貼り付けの予行演習を何回も行いました。偏光板フィルムは固い上に、偏光板フィルムとガラス板の間に取り込まれた空気は逃げないので、きれいに貼るのはかなり難しいです。私が習得したコツは、画面横の短辺から貼るのではなく、上か下の長辺から先に貼っていく事です。横の短辺から貼るとどうしても斜めになるのと、作業開始から終わるまでの時間が長くなり、空気中のチリが入り込む可能性が高くなります。本番は一発勝負です。
私のへたくそな作業では少し空気が入り込み、明るい画面でシミの様に見えます。写真を拡大するとわかりますが、画面左側のモニターの図の下側の丸いシミと、さらにその左下のシミです。でも個人的にはかなりの成功と満足しています。

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作業の容易性からすると、接着剤が付いていないタイプの偏光板フィルムを使用した方が良いかもしれません。ガラス板と偏光板の隙間が多少の残ると思いますが、周囲はアルミのフレームで抑えられるので安定すると思います。時間があるときにやってみたいと思います。



Updated on 2019/03/27 :接着剤なしのタイプで試してみました。結果は人により意見が分かれるところだと思いますが、使えます!
http://hirakawa-jp.sblo.jp/article/185763772.html

2019年03月24日

いつの間にか気泡が抜けていた!

フォローアップです。
2017年の5月に偏向板のフィルムを張り替え、その時点で直径8mmくらいの気泡が2か所残っていたわけです。その後、1年ほどは海外にいたので使用しておらず、帰国後2018年11月頃にやっと気づきましたが、いつの間にか気泡がきれいになくなっていました。ただし、あまり気にしていなかったゴミを噛んでできた小さな気泡は、当然ながらそのままです。
スマホの画面保護用フィルムは空気を通す性質があるので、ごみを噛んでいない限り、一晩から数日で気泡が抜けますが、そのような配慮が無い偏向板フィルムは永遠に抜けないと思っていたのですが、うれしい誤算です。
食品(例えば醤油)でもビン詰とプラスチックボトルでは賞味期限に違いがあるように、プラスチック類はわずかに空気を通す性質があるのは知っていましたが、これを自分の目で確かめる機会があるとは思ってもいませんでした。

2019年03月25日

接着剤が付いていないタイプの偏光板シートを使ってみました。

以前に「接着剤が付いていないタイプの偏光板フィルムを使用した方が良いかもしれません」と書きましたが、それを実際にやってみました。

どちらが良いか、結論を先に書くと完全に「あなた次第です」。

接着剤付きタイプ
利点
●最高に良い感じ(成功すれば…)

欠点
●最初の位置決めが難しい(接着剤が必要以上に強い、素材が厚く、硬い、などが原因)
●ゴミを噛み込むリスクが高い(同じ理由で作業に時間がかかるため)
●ゴミを噛み込んでしまうと、接着の弱いスマホの画面保護フィルムと違い、取り除くのはほぼ不可能(と思う)。私の技能ではここでジタバタすると、さらにゴミが入り込んでしまう。
●(私の技能では)気泡ができるのは避らけれないが、空気が抜けるのが非常に遅い(1年かかる?)
●失敗すると剥がしての再使用は不可能
●値段が少し高い
●偏光の方向を決めるときに暗明が明確でない(接着剤+保護シートが偏光を乱すみたいです。接着剤を自分の方に向けると暗明がはっきり出るのですが、接着剤を液晶画面の方に向けると暗明がはっきり出ません。でも保護シートを剥がすとはっきり出ます。偏光板の角を少し切り取って保護シートを剥がして偏光の方向を決めると良いようです。)

接着剤無しのタイプ
利点
●位置決めが簡単
●何度でも剥がし、再挑戦できる(でも、その必要は無し)
●値段が少し安い
●偏光の方向決めが容易(暗明がはっきり出る)
●ゴミや気泡に鈍感(ベースのガラス面と偏光板シートの間に部分的にわずかな隙間ができるのが理由。一方でこれが画面のムラの原因。)

欠点
●偏光板フィルムとベースのガラス板が密着するところと、密着しないところができ、画面にムラができる。
写真でオレンジ色の線で囲んだ部分の色ムラがわかると思います(写真をクリックすると拡大できます)。明るい部分が密着している部分です。実際の画面を目で見ると写真よりもう少し悪いかもしれない。
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結論
あなた次第
●接着剤付き:なんでも完璧でないと気が済まない人、作業に自信がある人(スマホ保護フィルム貼りの達人なら大丈夫)向き
●接着剤なし:リスクを冒したくない人、実用的に問題ないならそれで良しとする人向き

実は、当実験室で使用しているアドバンテスト製の測定器(ネットワークアナライザ)の画面がやはりビネガーシンドロームに冒されており、近いうちに修理しようと考えていますが、古いけど高価な機械で、作業中に壊した場合に代わりの部品の入手はほぼ不可能なので、少しでもリスクを減らすため、選択肢は「接着剤なし」です。
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張り替えるときのちょっとしたアドバイス
接着剤付きの偏光板シートを張っているときに気泡ができそうになった場合、少し引っ張って戻すと、貼り終わった時にその部分が白く濁っていることがあります。接着剤に空気が混じり込むのかもしれません。しかし、数日で何事もなかったようにその部分は透明になります。


2019年12月31日

接着剤タイプの偏光フィルムを張るときに中性洗剤の溶液を使用してみました

液晶パネルの偏光フィルム(以前は「偏光板」を書いていたのを、ここから「偏光フィルム」と書きます)を張り替える動画をYouTubeに上げていたら、張り付ける時に自動車の窓ガラスのフィルムを張る要領で中性洗剤を使用してみたらとの提案が有りましたので、さっそく試してみました。
偏光フィルムの切れ端を窓ガラスに張り付けて予備実験をしてみると、張り付けた直後は空気の微小な泡が全体に広がり、曇ったようになりますが、3日もすれば集まって目に見える泡になります。貼り付け時はパネルの表面でツルツル動くので位置決めが難しい問題は解消です。泡はいずれ時間がたてば消えると思われるので、使えそうな方法です。
中性洗剤の濃度は位置決めの容易さ(ツルツルさ)と発生する泡の量の妥協点で0.05%〜0.1%程度が良いようです。霧吹きに100ccの水を入れ、中性洗剤をスポイドで1〜2滴の感じです。

そんな訳で、実機で試してみました。

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写真は張り付けた直後です(クリックで拡大)。一面に白っぽい微小な泡と、数ミリ程度の比較的大きな泡が残り、追い出すことができません。大きな泡は追い出せそうな気がするのですが、どうも外周だけが接着された状態(排水されて接着性が戻る?)になり、私の場合、何回もフィルムを擦ったせいで表面の一部がキズキズになってしまいました。あまり深追いはしない方が良さそうです。
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これが、5日後です。細かい泡が集まって比較的大きな泡になっています。







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これが、15日後です。小さめの泡は消えているようです。さらに虫めがねで見てもゴミが入り込んだような泡が見当たりません。他の方法ではどうしても1〜2ヵ所に小さな繊維くずのようなゴミが入り込み、貼り付け時に形成された他の気泡が消えた後も、ゴミにより形成された気泡は永久に残ってしまいました。静電気が発生しない為か?位置決め時にためらう事無く直ぐにフィルムを貼れる為か?最終的な結論は泡が全部抜けてからになりますが、かなり期待できます。

現在ジャカルタに出稼ぎ中で実機にアクセスができません。半年後くらいには一時帰国できそうなので最終結果を報告します。

続く…



2020年04月04日

中性洗剤の溶液を使用して貼り付けた4ヵ月後です。

前回の続きです。
新型コロナウイルスで身動きができなくなる前にジャカルタから急遽帰国して、今週からは日本からテレワークです。2週間の自己検疫で家に軟禁状態です。

偏光フィルムを張り替えた液晶パネルがどうなっているか気になっていたので、さっそくチェックしました。
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ご覧の通り、気泡はかなり減って大き目の気泡が3個残っているだけです。あと数ヶ月もすれば気泡は全部抜けてくれると期待しています。
また、前回書いたように、ゴミの侵入は全く無いようです。ただ、張り付けた直後に無理をして気泡を追い出そうと悪あがきした時に付いた傷は当然ですがそのまま残っています。

偏光フィルムを張り付ける方法としてはこれが一番良いと言えそうです。ただ、張り付けた直後は悲惨な状態ですけどね。


2020年05月03日

偏光フィルムの入手先

最近 YouTube の英語の動画の方で大きいサイズの偏光フィルムの入手先を知らないかと聞かれ、ググっていたら台湾のこんなサイトを見つけました。
https://3dlens.com/ から LCD Polarizer Film に入ってください。
17インチ ノートパソコン用の偏光角45度のフィルムも有るようです。値段も安いです。さっそく8インチのフィルムをオーダーしました。このページでも写真を載せているRFネットワークアナライザの修理に使用する予定です。