2019年01月12日

ホーム AC パワー アナライザ ⇒ 家庭の電気消費を見える化する

その2:応用例

1.液晶テレビの使用時の電力と待機電力
待機電力では優等生と思われている液晶テレビ。待機電力をテーマにしているWebサイトなどでも「液晶テレビの待機電力は0.5W程度」とか、「問題にならないほど少ない」と書いているサイトもあります。本当かなあ??? カタログデータを基に電気代の計算をしているサイトもあります。
さて、今回の測定の対象は突然死した初代液晶テレビに代わり、2018年9月に購入した最新の4K液晶テレビ、SONY ブラビア55インチ(KJ-55X8500F)です。取説には消費電力181W、リモコン待機時0.5W(データ取得時、ネットワーク接続時を除く)とあります。ちなみに、パナソニックのWebサイトのよくある質問の「テレビの待機電力は?」の回答も、「最近のテレビは待機時に最低限の回路しか通電させない工夫がされており、ほとんどのテレビで 0.1W〜0.3W前後となっています。ただし待機時でも番組表データ受信時や放送ダウンロード時はチューナーが作動するため、一時的ではありますが、7W〜30Wを消費します」。この「…時を除く」や「一時的」が具体的には書かれていませんね…怪しい。調べてみなければ…。
調べました。これが「…時を除く」や「一時的」の正体です。下のグラフは我が家のある日の24時間分のログの拡張子をLOGからCSVに変えて、エクセルに読み込み、グラフを作成したものです。グラフをクリックすると拡大できます。
生のログデータはこちらからダウンロードできます。Bravia 2019_01_11-14_53_31_Min.LOG
Bravia_photo.png

Bravia power.png

「…時を除く」や「一時的」はログが1分間隔だと1つの山がとがって見えるので、1秒間隔でログをとってみたのがこちらです。
Bravia standby power.png

テレビを見ているときは平均90W前後で定格値よりもかなり良いです(ちなみに定格消費電力はその機器の最大消費電力なので、少ないのが普通です)。ホーム ACパワー アナライザのアナログメータを見ていると、画面が暗いときは消費電力が60Wくらいまで下がります。昔の液晶テレビは液晶がシャッターになって画面を暗くしていたのでバックライトの明るさは一定だったのですが、最近のテレビは液晶とパックライトLEDをうまくシンクロさせて画面の明るさを変えているようです。節電とコントラスト比の一石二鳥です、すごいな。映画などの明暗を効果的に使用している映像を見るときは節電効果があるでしょう。でも、ニュースとかバラエティー番組ではあまり効果はないかもしれません。待機電力(メーカー定義?業界定義?通商産業省定義?、たいていこの手の基準は監督官庁主導で業界団体が決める)も0.3Wくらいで優秀です。ですが…、スイッチを切っているときは約6分おきに20Wくらいまで上がり、1分半から長いときは20分以上続きます。つまり、テレビを消しているときの消費電力は測定のタイミングにもよりますが、平均すると6.5〜8Wくらいです。翌日になっても変わりません。ということは、ユーザー定義での待機電力は約7Wにならないですか?昔のブラウン管テレビのヒーター予熱(スイッチを入れたらすぐに画像がでるように)より多いし、他の電子機器に比較してもダントツで多くないですか?一日5時間テレビを見るとして、次にテレビをつけたときにいつでも最新の番組表を見られるようにするのに月に110円くらい払っている計算になります。仮にソニー以外のテレビにも同じ機能がついているとして、日本には5千万世帯あり、世帯当たりの保有台数が1.6台とすると、1か月に88億円分くらい? 少なく見積もっても、何十億円かの電気が最新の番組表のために費やされている!!!
こんなことしなくても、現在では多くの家庭にインターネットが引かれているので、番組表やその他の情報はスイッチを入れた後にインターネットから取り入れるようにすれば、ほとんど待たずに最新の番組表を見られると思うのですが…。そもそも、今のテレビは既にインターネットにつながってるし。何かしがらみがあるのでしょうか?
ちなみに「省エネ設定」があり、これをONにすると、48時間後には本当に睡眠状態になるらしいです。でも、テレビは毎日見るので、48時間後にどうなるか試す機会がありません。

2.冷蔵庫の電力消費
我が家の冷蔵庫は2003年製です。最近の冷蔵庫は消費電力が少なくなっているので、古い機種は早く買い替えた方が良いと言われています。
冷蔵庫はその時々により消費電力が大きく変化します。何もしていない時は6W程度、コンプレッサが回っているときは50〜60Wの消費があります。モーターを使った機器ですが、電流は電子機器のコンデンサ入力特有の角のような尖った波形で、電流位相が40度くらい進んでいます。交流をいったん直流に直し、インバータ制御でコンプレッサのモーター出力を調整しているのでしょう。さらに、一日に一回くらいの割で、30分〜1時間ほど急に300Wくらいに増えます。この時は電流が電圧と同じ正弦波で、位相のずれはほとんどゼロになります。つまり、これは霜取りヒーターが作動していると思われます。その後に一時的に130Wくらいの時もあります。これも位相のずれは無いので霜取りヒーターでしょう。いろいろと、細かく制御しているようです。
我が家の使い方で冬季の一日の電力消費平均は51W程度でした。つまり、1日で1.224kWh、1ヵ月で1028円(28円/kWhで計算)くらいです。
Frig.png

Frig power.png

生データです。Frig 2019_01_10-15_24_17_Min.LOG

我が家でも他に多くの電気機器を使用しているので、測定対象が多くあります。後ほど測定して報告をまとめ、ブログネタにしようと思います。

4.我が家の一日の電気消費
配電盤に専用インターフェースと7インチのWindowsタブレットをセットしています。7インチのWindowsタブレットは4Wほどしか消費しないので、連続して稼働しています。
下は我が家の1月のある日の電気消費です。深夜でも待機電力と冷蔵庫、インターネットモデムなどの24時間稼働の機器で何と200W近く消費しています。6時くらいに起き出し、エアコンを付け、朝食の支度が始まり、最大の電力消費となります。電子レンジ、湯沸しポット、コーヒーメーカー、トースターなど、アナログメータをみていると面白いし、40Aのブレーカーが飛びそうになりハラハラします。我が家はガス床暖房ですので、昼間は電気の消費は少なくなります。ガス床暖房は快適ですが、起動が遅く、能力も低いので朝はエアコンとの併用が必須です。
電流の位相は稼働している機器により大きく変動しますが、常に25〜45度程度進んでいます。電流は電圧のピーク付近で急激に大きくなります。これが、電圧の波形を崩し、電力会社には都合が悪いようです。
HOme power2.png


5.Googleリーモートデスクトップの使用(便利な使い方)
パソコンを使用する場所と実際に電力を測りたい機器がある場所、または配電盤がある場所は別の部屋のことが多いですが、別の部屋にあるインターフェースからオーディオやUSBケーブルを引っ張ってくるのは現実的ではありません。
当実験室には実験専用に使用する古いノートPCや低スペック・低価格のノートPCが数台あります。それらのノートPCにGoogleリーモートデスクトップをインストールして、インターフェースを通して機器に接続しておけば、実験室のメインのパソコンからはもちろん、外出先のパソコンやスマートフォンからでも、ほとんど手元にあるパソコンであるかのように操作できます。ホームACパワー アナライザを実用的に使用するには欠かせないソフトです。
Googleリーモートデスクトップのインストールと使用方法はググるとたくさん出てくるので、ここでは述べません。

その3ではソフトの詳細と電圧・電流の情報をパソコンに送るインターフェースです。


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